趣味の話

最初にも書いたが、僕は趣味がなかった。

いや、他の人に言わせれば、僕は多趣味でいつも楽しそうにしているということらしいのだが、僕にとっては熱中している・夢中になるような趣味はなかった。

 

しかし葉巻を喫むようになってからというもの、関連して次から次へと楽しみが湧いてくるようになった。

 

 

最初は単に、興味本位で葉巻を吸ってみた。

次は葉巻を喫む時間・空間を作るということに集中していた。

上手く吸えた日は不思議な喜びがあったし、もっと上手く吸いたいと思った。

 

それから定番のヒュミドールを作った。ライターも色々と探した。

100円均一で色々パーツを見繕って、簡単にDIYをした。ものづくりって楽しい。

 

あるとき、葉巻にはお酒よりもコーヒーが最高だということに気づいてからは、

美味しいコーヒーを見つけたい、淹れ方を知りたいと思うようになった。

 

さらに、美味しいコーヒーのことを考えていたら、アウトドアで大自然のなかでコーヒーを飲んで見たいと思うようになった。

 

アウトドアで淹れるコーヒーのことを調べていたら、次はキャンプがしたくなってきた。気づいたらAmazonの欲しいものリストにアウトドアツールがたくさん入っていた。

 

キャンプが楽しみでYoutubeでキャンプ動画を見ていたら、火を起こして料理をしているではないか。なんて楽しそうなんだ。気づいたらチリビーンズを煮込んでいた!

 

チリビーンズを煮込んでみたら、なんだか映えそうだったので写真を撮っていた。

Instagramにアップしてみたら、思いのほかいいね!がつくじゃないか・・・!

 

・・・とあれよあれよと言う間に楽しいことがどんどん湧き出てくるではないか。

 

もちろん、まだまだ妄想の域 or ほんの少しだけかじってみただけの状態ではある。

だが今までは、休みの日は退屈で、せいぜいAmazonPrimeで映画を見るくらいだった。コーヒーも飲んでたが、まったく淹れ方も何も気にしていなかった。暖かくてコーヒーの味がすればよかった。

それが、ちょっとしたきっかけだけでこんなにも夢中になった。もうそれが嬉しくてしょうがない。

 

面白いことに趣味というのは、楽しいから夢中になって真剣に熱中するんじゃなくて、

『熱中して真剣に取り組むから夢中になって楽しいんだ』

ということのようである。